中学校数学の文字式の学習でつまずく生徒さんが多いポイントは「何を文字で表せばよいのか」を理解することです。この記事では、文字式の基本的な考え方と効果的な練習法を紹介します。
文字式とは?何のために学ぶのか?
文字式は、数量を文字を使って表したものです。数学では、さまざまな場面で使える一般的な式を作るために文字を使います。たとえば、具体的な数値がわからない場合や、いろいろな値を当てはめて計算したい場合に便利です .
例えば、リンゴa個とみかんb個の合計を表すと「a+b」となり、どんな個数の組み合わせにも使える式になります。
基本的な文字式の表し方
文字式を作るときは、問題に出てくる数量のうち、変化する値や未知の値を文字で表すことがポイントです。
例)縦の長さ4 cm、横の長さa cmの長方形の面積 → 4a(cm²)
この例では、横の長さを文字aで表しています。そして面積は縦×横なので、4×a=4aとなります。
単位がある場合は、答えには単位をつけることを忘れないようにしましょう。
つまずきやすいポイント
1. 割合の表し方
割合を文字式で表す場合は、分数や小数の知識が必要です。問題で指定されていない場合は、分数、小数の両方で表せるように練習しておきましょう。
1割 = 0.1倍 = 1/10倍 1% = 0.01倍 = 1/100倍
例)定価a円の商品を2割引きで販売するときの値段 → a×(1-0.2) = 0.8a(円)
2. 速さに関する文字式
速さ、時間、距離の関係を表す文字式もよく出題されます。この場合、速さの三公式を復習しておくことが大切です。
速さ = 距離÷時間 時間 = 距離÷速さ 距離 = 速さ×時間
例)速さx km/時で y時間走ったときの距離 → x×y(km)
3. 単位変換が必要な問題
単位の違う数量を扱う場合は、単位をそろえることが重要です。
例)a mの長さのリボンを3等分したときの1つの長さ → a÷3(m)
文字式の練習法:何を文字にするか考える
文字式を正しく立てるためには、「何を文字で表すか」を明確に考える練習が大切です。以下の手順を試してみましょう:
- 問題文をよく読み、「分かっている値」と「分からない値・変化する値」を区別する
- 変化する値や未知の値を文字で表す
- 問題の条件から式を立てる
- 単位を忘れずに付ける
練習問題で力をつけよう
文字式の理解を深めるには、様々なタイプの問題を解く練習が効果的です。当サイトの練習問題プリントで実践力を身につけましょう:
- 文字式と単位の問題
- 数量・金額に関する問題
- 割合を使った問題
- 速さに関する問題
- 数、平均、図形などの問題
- 文字を使った数量の表し方のまとめの問題
- 式の意味を説明する問題
中学数学の文字式をしっかり理解する
文字式の学習は、今後の数学で学ぶ方程式や関数の基礎となる重要な単元です。小学校で習った計算や単位変換、割合の知識を活かしながら、じっくり取り組みましょう。
分からないところがあれば、そこでつまずいたままにせず、先生に質問したり、練習問題の解説を参考にしたりして理解を深めてください。
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