高校入試が終わってホッとしている間に、あっという間に高校生になってしまいます。
高校によっては入学前に大量の宿題が出されて、あまりのんびり出来ないこともあるかもしれません。入学する高校が出す宿題は、「入学前にここまでは理解しておいてほしい」という高校側からの意思表示です。最低限しっかりやっておかないと、高校の授業についていけなくなる可能性があります。
特に数学は、中学よりも授業の進むはやさが格段に上がります。のんびりしているとあっという間に授業についていけなくなってしまうのです。中学の頃はそれほど苦手意識がなかったのに、高校生になったら急に苦手になってしまった、という声はとても多くあります。
高校生になる前に、数学の感覚をなくさない程度には、必ず学習をしておいてください。また、出来れば春休み中に簡単な予習をしておくことをお勧めします。
高校の数学は中学と何が違うのか
高校数学が中学と大きく違う点はいくつかあります。
まず、学習する内容の量が圧倒的に増えます。高校1年生で学ぶ「数学I」「数学A」だけでも、中学3年間の数学に匹敵するほどの内容があります。
さらに、公式や定理の数も増え、それらを組み合わせて問題を解く力が求められます。中学では公式を当てはめれば解けた問題も、高校では「どの公式をどう使うか」を自分で考えなければなりません。
だからこそ、中学の内容がしっかり身についているかどうかが、高校数学のスタートを左右します。春休みのうちに復習と簡単な予習をしておくことで、入学後に余裕を持って授業に臨めるようになります。
高校に入る前にやっておきたい数学の復習
1. 展開・因数分解の公式の確認と計算
展開と因数分解は、高校数学で最初に必要になる分野です。数学Iの最初の単元「数と式」で、中学で習った公式に加えて新しい公式が登場します。必ず計算練習をしておきましょう。
余裕がある場合は、出来るだけ複雑な問題にも挑戦してみてください。
また、高校の教科書や参考書を見ると(数学Iの範囲になります)、新しい展開・因数分解の公式があるのが分かると思います。中学の知識で出来る問題も多いので、予習をしておくと入学後がかなり楽になります。
2. 一次関数・二次関数など関数の問題
高校の数学Iで、関数の分野はとても重要な位置を占めます。特に「二次関数」は高校数学の中心になる単元で、中学で一次関数や二次関数が苦手な場合、ここでつまづいてしまうことが多くなります。
基本的な問題からやや複雑な問題まで、出来るだけ復習しておいてください。特に予習は必要ありませんが、関数の苦手意識はなくしておくようにしましょう。
グラフの読み取りや、式からグラフを描く練習も繰り返しやっておくと効果的です。
3. 平面・空間図形の基本と三平方の定理
高校の授業では、基本的な図形の定理や定義は分かっていて当然という形で進みます。忘れているところがないか復習しておいてください。
三平方の定理は高校数学でも頻繁に使います。三角比(サイン・コサイン・タンジェント)という新しい分野の土台にもなりますので、しっかり身につけておきましょう。
証明問題はそれほど多くやる必要はありませんが、基本的な証明は出来て当然という前提で授業が進むこともあります。難しい入試問題まで解く必要はありませんが、苦手意識がある場合は基本的な問題でしっかり復習しておきましょう。
4. 場合の数・確率
教科書や学校の進め方によりますが、だいたい1年生の後半くらいで場合の数と確率が必要になってきます。高校数学では「順列」「組合せ」など新しい考え方や公式が出てくるので、中学の確率の基礎がしっかりしていることが大切です。
あまり複雑な問題をやる必要はありませんが、基本的な樹形図の書き方や確率の考え方などを一通り復習しておいてください。
なお、現在の高校数学(新課程)では、数学Aの「場合の数と確率」で「期待値」も新たに学ぶことになっています。中学の確率をしっかり復習しておくと、この新しい内容にもスムーズに入れるでしょう。
5. 計算を正確にできるように練習する
高校数学でも計算が出来ることが基本になります。計算問題は1ヶ月何もしていないと、感覚を忘れてしまうことがあります。
1日5分か10分でいいので、毎日数学の計算問題を解くようにし、正確に出来るように練習することが大切です。特に分数・小数の計算、平方根の計算は高校数学で毎日のように使いますので、すらすら出来る状態にしておきましょう。
春休みの予習のやり方
復習が一通り出来たら、数学I・数学Aの最初の部分だけでも予習してみましょう。春休み中に第1章くらいまで目を通しておくと、入学後に大きな余裕が生まれます。
やさしい参考書で先取り学習する
予習に使う参考書は、教科書よりもやさしく書かれたものがお勧めです。
中学の復習も交えながら高校内容に入っていく参考書が学習しやすいと思います。
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分からないところがあったら飛ばしても構いません。学習する内容を一通り確認しておくことが目的です。完璧に理解しようとするよりも、「こんなことを学ぶんだな」という全体像をつかんでおくことが大切です。
通信講座や動画授業を活用する
参考書だけでは理解しにくい場合、通信講座や動画授業を活用するのも良い方法です。映像で解説を聞くことで、紙の教材だけでは分かりにくかったところも理解しやすくなることがあります。
進研ゼミ高校講座
高校別の教科書に対応した教材で、予習・復習・定期テスト対策まで幅広く学べます。2026年度からは完全にデジタル化され、手持ちの端末で学習できるようになりました。AIを使った学習機能で、一人ひとりに合った問題を出してくれるのも特長です。
→進研ゼミ 高校講座Z会の通信教育
難関大学を目指す人向けの教材が充実しています。新課程に対応した数学I・Aの教材では、基礎から応用まで段階的に学べる構成になっています。添削指導があるので、記述力も身につきます。
→スタディサプリ
月額約2,178円(税込)で、高校の全教科・全学年の授業動画が見放題になります。有名予備校出身の講師による授業は分かりやすく、「中学総復習数学」という講座もあるので、復習から始めたい人にも向いています。短い動画で区切られているため、すきま時間にも学習しやすいのが特長です。
→【公式】スタディサプリ高校・大学受験講座春休みの過ごし方で気をつけたいこと
高校によって、入学前に出される宿題の量や内容、入学直後にテストがあるかどうかは大きく異なります。進学校では春休み中に数学I・Aの最初の範囲まで自習してくることを求められることもありますし、宿題が中学の復習中心という高校もあります。
まずは入学する高校から出された課題の内容をしっかり確認して、それを最優先で仕上げてください。宿題の中に高校の内容が含まれている場合は、それ自体が予習になりますので、分からないところは参考書や通信講座を使いながら取り組むと良いでしょう。
宿題が中学の復習中心であったり、量が少なめの場合は、上で紹介した5つの復習を自分で進めたうえで、余裕があれば予習にも手をつけてみてください。
いずれにしても、春休みの間に数学にまったく触れない日が続くのは避けたいところです。1日5分〜10分の計算練習だけでも毎日続けることで、入学後のスタートが大きく変わります。
まとめ
高校数学は中学の数学と比べて、学ぶ内容の量も難しさも大きく上がります。しかし、春休みのうちにしっかり復習と予習をしておけば、入学後のスタートで大きな差がつきます。
大切なのは以下の3つです。
- 展開・因数分解、関数、図形、確率の基本を復習すること
- 毎日少しでも計算練習を続けること
- やさしい参考書や通信講座で数学I・Aの最初の部分を予習しておくこと
高校入試が終わった達成感を味わいつつも、次の準備を少しずつ始めていきましょう。


