連立方程式とは?なぜ2つの解法を身につけるのか?
連立方程式は、2つの文字を含む2つの方程式を同時に解く問題です。中1で学んだ一元一次方程式では1つの文字だけでしたが、連立方程式では2つの文字(通常xとy)の値を同時に求めます。
例えば、x + y = 5 と 2x – y = 1 という2つの式があるとき、両方の式を満たすxとyの値を見つけるのが連立方程式です。
連立方程式を解く方法には「加減法」と「代入法」の2つがあります。問題によってどちらが計算しやすいかが変わるため、両方の方法をマスターすることが大切です。
1. 加減法の基本をマスターしよう
加減法の考え方と手順
加減法は、2つの式を足したり引いたりして、どちらか一方の文字を消去する方法です。以下の手順で進めます
- 2つの式で同じ文字の係数をそろえる(必要に応じて式全体に数をかける)
- 片方の文字が消えるように式を足すか引く
- 残った1つの文字について方程式を解く
- 求めた値をもとの式のどちらかに代入して、もう1つの文字の値を求める
基本的な計算例
例)x + y = 7 … ① 2x – y = 5 … ②
①と②を足すと、yが消えます: (x + y) + (2x – y) = 7 + 5 3x = 12 x = 4
x = 4を①に代入:4 + y = 7 よって y = 3
つまずきやすいポイントと注意点
- 係数をそろえるとき、式全体に同じ数をかけることを忘れない
- 足すか引くかを間違えやすいので、符号に注意する
- 一方の文字を求めたら、必ずもう一方も求める
プリント教材で練習
基本的な加減法の計算はこちらのプリントで練習できます。

2. 代入法を使いこなそう
代入法の考え方と手順
代入法は、一方の式から1つの文字を他の文字で表し、それをもう一方の式に代入する方法です。
代入法で計算した方が良いパターンの見分け方
以下の場合は代入法が効率的です:
- 一方の文字の係数が1になっている場合(例:y = 2x + 3)
- 簡単に文字を置き換えられる場合(例:x + y = 5 → y = 5 – x)
具体的な計算例
例)x + y = 8 … ① 3x – 2y = 2 … ②
①からy = 8 – x … ③ ③を②に代入:
3x – 2(8 – x) = 2
3x – 16 + 2x = 2
5x = 18 x = 4
x = 4を③に代入:y = 8 – 4 = 4
プリント教材で練習
代入法の詳しい計算方法はこちらのプリントで学習できます。

3. いろいろな形の連立方程式に挑戦
括弧がある連立方程式の解き方
括弧を含む連立方程式では、まず分配法則を使って括弧を外してから、加減法や代入法を使います。
例)2(x + y) = 10 → 2x + 2y = 10
小数を含む連立方程式の処理方法
小数が含まれる場合は、式全体を10倍、100倍して整数にしてから計算します。
例)0.3x + 0.2y = 1.4 → 3x + 2y = 14(両辺を10倍)
分数を含む連立方程式の計算手順
分数が含まれる場合は、式全体を分母の最小公倍数倍して分数を消去します。
混合問題での解法選択のコツ
- 係数が1の文字があるときは代入法
- 係数をそろえやすいときは加減法
- 計算しやすい方を選ぶ
プリント教材で練習
様々なパターンの連立方程式はこちらのプリントで練習できます。

4. 正確に計算するための5つのポイント
- 丁寧に式を書く習慣をつける
計算過程を省略せず、一行ずつしっかりと書きましょう。急がば回れで、結果的にミスが減ります。
- 計算しやすい方法を見極める
問題を見たら、加減法と代入法のどちらが計算しやすいかを考える習慣をつけましょう。
- 答えを元の式に代入して検算する
求めたxとyの値を最初の2つの式に代入して、両方とも成り立つか確認しましょう。
- 途中式を省略しすぎない
得に符号の処理や分配法則の計算では、途中式をきちんと書くことでミスを防げます。
- 符号のミスに注意する
マイナスの係数やマイナスの答えが出る場合は、特に符号に注意して計算しましょう。
まとめ
加減法と代入法の使い分けの再確認
- 加減法:係数をそろえやすい、両方の文字の係数が大きい場合
- 代入法:一方の文字の係数が1、簡単に文字を他の文字で表せる場合
問題練習の大切さ
連立方程式の計算力は、様々なパターンの問題を解くことで様々なパターンの問題を解くことで身につきます。上で紹介したプリント教材や市販の問題集などを活用して、練習を積み重ねるようにしてください。
連立方程式の解法をしっかり理解することで、今後学習する関数や図形の問題でも大いに役立ちます。生徒さん一人ひとりのペースで、着実に力をつけていきましょう。
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