計算力が数学の成績を左右する理由
中学で数学が苦手になる生徒さんの多くが、1年生で習う正負の数、文字式、一次方程式の基本的な計算でつまずいています。
2024年度の全国学力テストの結果でも、中学生の数学において基礎的な計算力の重要性が改めて指摘されています。1年生の計算が正確にできないと、その後の関数や図形、確率などの学習内容が理解できなくなり、数学全体への苦手意識につながってしまいます。
計算に時間がかかると学習の効率が悪くなるだけでなく、テストで時間が足りなくなる原因にもなります。早く正確に計算ができることは、応用問題を解くためにも大切です。
基礎からやり直す―教科書の例題を活用する
基本的な計算方法がよく分からなくなっている場合は、教科書の例題をノートに写して、やり方を理解し、類題を自分で解いていく方法を繰り返してください。
この段階で最も大切なのは、ノートにしっかり途中式を書いていくことです。小学校時代に計算が得意で暗算の癖がついている生徒さんほど、中学の複雑な計算になるとミスをしやすくなります。慣れるまでは、必ず例題と同じように丁寧に計算していきましょう。
また、分数や小数が混じった計算、四則演算の順序など、小学校の基本計算が不十分な場合は、一度立ち戻って復習することをおすすめします。
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毎日の計算練習で速度と正確さを向上させる
計算力は、毎日の練習で確実に向上します。1日10分程度でかまいませんので、計算問題を時間を測りながら解く習慣をつけましょう。
時間を測ることで、自分の計算速度を把握でき、成長を実感することができます。ドリル形式の問題集を1日1ページずつ進めていくと、無理なく続けられます。
週末や長期休暇には、まとめて復習する時間を取り、苦手な単元を徹底的にやり直すようにしていきましょう。
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計算の工夫で効率アップ
計算力がある生徒さんは、ただ機械的に計算するのではなく、工夫して解いています。
- 計算の順序を入れ替えて簡単にできる方から計算する
- 分配法則や因数分解を使って計算を簡略化する
- 暗算できる部分とできない部分を見極める
どうしたらより簡単に計算できるかを常に考えて問題を解く習慣をつけることで、計算速度が上がり、ミスも減っていきます。
計算ミスを確実に減らす3つの方法
計算ミスは「うっかり」や「不注意」だけが原因ではありません。自分のミスの傾向を知り、対策を立てることが重要です。
1. 自分のミスの傾向を分析する
間違えた問題を見直して、次のようなことが当てはまるか確認してみましょう。
- 毎回同じ引き算や掛け算で間違えている
- 数字を書き写す時に違う数字になっている
- 符号のつけ忘れや間違いが多い
- 数字が読みづらくて、書き間違える
- 小数や分数の計算でよく間違える
似たような原因で計算ミスをしていないか、ノートに記録して傾向を把握しましょう。
2. 途中式を必ず書く
計算ミスを減らす最も効果的な方法は、途中式をきちんと書くことです。暗算で解いたり、途中の計算を省略したりすると、どこで間違えたか分からなくなります。
テストでも問題用紙の余白を使って、必ず途中式を書く習慣をつけましょう。面倒に感じるかもしれませんが、この習慣が確実に得点アップにつながります。
3. 見直しの時間を確保する
テストでは、解き終わってから最後の10分程度を見直しの時間として確保しましょう。特に計算問題は、見直しをすることでミスに気づきやすい分野です。
見直しの際は、違う方法で計算してみる、答えを問題に当てはめて確認するなど、工夫することでより効果的になります。
無料の計算練習プリントで毎日練習
計算力を身につけるには、毎日の継続的な練習が欠かせません。無料でダウンロードできる計算練習プリントを活用して、家庭学習に取り組みましょう。
プリントを印刷して繰り返し練習することで、確実に計算力が向上します。
