英語は日本語とは文法体系や発想が大きく異なる言語です。単に教科として学ぶだけでなく、実際に使える言語スキルとして身につけるには、毎日の継続的な学習が欠かせません。10分でも20分でも構いませんので、毎日英語に触れる時間を作りましょう。
効果的な予習の方法
学校の英語学習では、予習が重要な役割を果たします。多くの生徒さんは教科書を写して単語を調べ、日本語に訳す予習をしがちですが、これだけでは不十分です。
英語学習の最終目標は、英文の意味を即座に理解し、正確に発音でき、自分でも使えるようになることです。予習では次の点に注意しましょう:
- 分かる部分と分からない部分を明確にして、授業で集中すべきポイントを把握する
- 新出の文法や意味の取りにくい表現には印をつけておく
- 単語を調べる際は、意味だけでなく発音も必ずチェックする
- 電子辞書やインターネットの音声機能を活用して、実際の発音を聞く
私が塾や家庭教師で見てきた生徒さんの中で、予習で「分からないところを明確にしてくる」生徒さんは、授業の吸収率が格段に高く、質問も的確でした。予習は「全部完璧にすること」ではなく、「授業で学ぶ準備をすること」が本来の目的です。
定着のための復習方法
授業で学んだ内容を定着させるには、その日のうちに復習することが効果的です。特に次の点を意識しましょう:
1. 単語を確実に身につける
英語学習の土台となるのは語彙力です。しかし、多くの生徒さんが中学時代に単語学習が不十分なまま高校に進学し、苦労しています。
単語学習は「読む」「書く」の両方が重要です。日本語の意味を覚えるだけでなく、スペルを正確に書けるように練習しましょう。発音も重要です:
- 声に出して読む習慣をつける
- スペルを正確に書く練習を繰り返す
- CDや電子教材を活用して発音を確認する
- 単語カードを作成し、通学中や空き時間に繰り返し見る
単語は一度覚えたつもりになってもすぐに忘れます。定期的に復習することで長期記憶に定着させていきましょう。
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2. 教科書を音読する
和訳をして満足する勉強法では、英語は身につきません。英語学習は和訳を覚えるのではなく、英文そのものを体に染み込ませることが大切です。
音読の効果は非常に高く、以下のような利点があります:
- 英文の自然なリズムやイントネーションが身につく
- 目と耳と口を使うことで記憶への定着率が上がる
- 英文の意味を考えながら読むことで、直読直解の力がつく
- リスニング力と発話力の土台が築かれる
毎日1ページでも構いません。教科書の英文を声に出して読み、英文の意味が自然に頭に入ってくるまで繰り返しましょう。CDがあれば一緒に読み、発音やイントネーションを確認するとより効果的です。
私の指導経験では、毎日5分でも音読を続けた生徒さんは、半年後には驚くほど英文を理解する速度が上がり、リスニングの成績も向上していました。
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3. 文法は練習問題で定着させる
文法は単に規則を覚えるだけでなく、実際に使えるようになることが重要です。教科書で文法事項を理解したら、練習問題集で繰り返し演習することで定着させましょう。
学校の問題集だけでは物足りない場合は、市販の問題集も活用してください。特に日本人が苦手とする時制や冠詞などは、集中的に練習する価値があります。
定期テスト前の効果的な学習法
定期テスト対策も基本的には普段の学習の延長線上にあります。テスト範囲の単語と英文を確実に覚えることが最も重要です。
テストでは学校指定の問題集から出題されることも多いため、範囲が分かったら早めに取り組み、直前には全体を復習できるよう計画的に進めましょう。テスト前の焦りを避けるためにも、日頃からコツコツと積み上げていくことが大切です。
英語検定などの資格取得にチャレンジ
定期的に英語検定などの外部試験にチャレンジすることは、学習意欲を維持し目標を持って勉強するのに効果的です。普段の学校学習がしっかりできていれば、試験対策の問題集で補強すれば合格できるでしょう。
大学入試では英語外部試験の成績が重視される傾向にあります。中学生のうちに英検3級(中学卒業レベル)の取得を目指し、英語が得意なら準2級以上にもチャレンジしてみましょう。
高校入試に向けた対策
高校入試では、リスニングや長文読解が重要な位置を占めます。学校の教科書だけでは対応しきれないこともあるため、早い段階から準備を始めることをおすすめします。
長文読解の対策
- 中学レベルの基本単語を確実に定着させる
- 1年生の夏休みくらいから、教科書以外の英文に触れる習慣をつける
- 易しい英語の読み物から始め、徐々にレベルアップしていく
- 問題を解く際のスピードも意識して練習する
リスニング対策
- 普段から英語を聞く習慣をつける
- 教科書CDを何度も聞いて慣れる
- 英検のリスニング問題などで練習する
- 聞き取れた内容をノートに書き出す練習もする
まとめ
英語の学習で最も大切なのは継続することです。短時間でも毎日触れることで、少しずつ力がついていきます。以下の3点を特に意識しましょう:
- 単語と基本表現を確実に定着させる
- 音読を習慣化して英文を体に染み込ませる
- 文法は理解だけでなく、問題演習で使えるようにする
「英語が苦手」と感じている生徒さんも、毎日の小さな積み重ねから始めれば、必ず上達していきます。まずは今日から、短い時間でも英語に触れる習慣を作っていきましょう。
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