家庭学習は「復習するもの」とは限らない
家庭学習というと、学校で習った内容をもう一度確認する復習のことだと思っている生徒さんが多いかもしれません。しかし中学生の学習では、復習だけに頼っていると徐々に追いつかなくなってくることがあります。
中学校の授業は小学校と比べてスピードが速く、学校行事や休日などで授業時間が短い週があっても、その後は通常どおりかそれ以上の速さで進むことがあります。部活が忙しくて帰りが遅い日が続くと、復習にまわす時間がとれないまま次の単元に進んでしまい、テスト前になって慌てるという状況になりがちです。
こうした状況を防ぐために、中学生になったら予習を家庭学習の中心にしていくことをおすすめします。
予習は「完璧に理解する」必要はない
予習と聞くと、まだ習っていない内容を自力で完全に理解しなければならないと思うかもしれません。しかし、そうではありません。予習の目的は、次の授業でどんな内容を学ぶかをあらかじめ頭に入れておくことです。
まずは次の授業で学ぶ教科書のページを読むことから始めましょう。わからないところがあっても、この段階では問題ありません。「この単元では何が出てくるのか」「どんな言葉や考え方が出てくるか」を大まかにつかんでおくだけで、授業の内容がずいぶん頭に入りやすくなります。
教科別の具体的な予習のやり方はこちらにあります
予習があると復習の時間が大幅に減る
予習をしておくと、授業の内容がはじめて聞くものではなくなります。「あ、さっき読んだところだ」という感覚で授業を受けられるため、大切なところやわかりにくかったところに集中して聞けるようになります。
その結果、授業後の復習にかける時間が大きく減ります。予習なしで授業を受けた場合、授業中に理解しきれなかった部分をゼロから復習しなければなりませんが、予習していれば「ここが難しかった」とわかっている部分だけを確認すれば済みます。
予習をしてから授業を受け、わからなかった部分だけを復習する。この流れを続けることで、家庭学習の時間をうまく使えるようになります。
塾なしでも予習は十分できる
塾に通っている生徒さんは、塾のカリキュラムが学校より先に進んでいることが多く、自然と予習の状態になっています。しかし塾に通っていなくても、予習は十分できます。必要なのは教科書だけです。
予習に使う時間は、1教科あたり15〜20分程度から始めてみましょう。毎日すべての教科を予習しようとすると負担が大きくなるので、まずは英語と数学を優先するのが現実的です。この2教科は学習内容が積み上がっていく性質があり、わからないまま放置すると後の単元でつまずきやすくなります。理科や社会は、単元が変わるタイミングや試験前に予習を加える形でも十分効果があります。
中3は特に予習を意識する
中3になると、定期テスト対策と高校受験の準備を並行して進める必要があり、家庭学習の時間のやりくりがより難しくなります。さらに、中3の2学期以降に学ぶ内容は高校入試に出題されることも多いにもかかわらず、授業時間が十分に確保されないまま年度末を迎えるケースもあります。
受験を意識し始める時期だからこそ、授業の進度より少し先を読んでおく習慣が大切になります。夏休みは時間に余裕が生まれる時期でもありますので、2学期以降の内容を先に読んでおくとよいでしょう。
受験勉強が本格化してからでも、予習の習慣があるかどうかで学習の進めやすさが変わってきます。
まとめ
家庭学習を復習中心から予習中心に切り替えることで、授業の理解が深まり、復習にかかる時間も減らせます。予習は完全な理解を目指すものではなく、「次の授業の内容をざっと頭に入れておく」ことから始まります。まずは教科書を読むだけでも構いません。
英語・数学を中心に、無理のない範囲で続けていきましょう。この習慣は高校に進んでからも大きな助けになります。

